住宅ローンの返済が困難な方へ

一般的な状況

がんの罹患に伴う収入の低下と治療費による支出の増加によって、住宅ローンの返済が難しくなることがあります。住宅ローンの返済は借りている銀行など(借入先)に返済方法の変更を相談することが可能です。しかし支払いを滞納してしまうと相談自体が難しくなってしまうため、支払えているときに相談することが大切です。

よくある困りごと

「銀行に支払いが厳しいことを伝えても大丈夫なのか」と悩む方もいますが、「返済期間の延長」「一定期間の減額」「ボーナス払いの変更」といった返済方法の変更を借入先で相談することができます。借入先に今後も支払い続けていくという意思を伝えながら、支払い可能額を具体的に相談することが大切です。

考え方のポイント

住宅ローンの返済方法の変更を具体的に相談するためには、主治医からの説明をもとに、今後の治療スケジュールと仕事の見通しから収入がどの位の期間や金額で減りそうなのか、今まで住宅ローンを支払うためにご自身でやりくりしたこと、住宅ローン以外にかかる治療費や教育費、生活費の金額を記録しておくなど準備しておくと良いでしょう。

説明の準備が整ったら、借入先の住宅ローン担当者に電話で「住宅ローンの返済方法について相談したい」と予約を取ることで、当日の待ち時間を減らせます。 ただ、住宅ローンの返済方法の変更により、返済総額が増える可能性があるので注意が必要です。今の返済額とともに、今後の返済予定についてもシミュレーションしてもらいながら検討しましょう。 また、返済方法の変更が可能かどうかは、借入先の審査により決定します。

今までの返済状況や現時点での住宅ローン完済予定が80歳以上といった理由により、住宅ローンの返済方法の変更が難しい場合は住宅を資産として活用する方法などがあります。 住宅ローンのしくみは難しいので、支払いが難しい場合は一人で悩まずに、ファイナンシャル・プランナーなどに相談してみるのも一つの方法です。


※このページの情報は一般論として記載しています。全ての人に該当しない可能性がありますが、参考情報としていただけましたら幸いです。
(担当:ファイナンシャル・プランナー 黒田ちはる)